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2019.01.10

鮪の英語表記は「tuna」!部位による違いや差別化方法は?

鮪人(まぐろびと)鮪人(まぐろびと)

お寿司や刺身など、日本食としてなじみの深いマグロを英語で表記すると「tuna」、複数形でも「tuna」が一般的です。

しかし海外の寿司屋に行くと、マグロは「maguro」と表記されることがほとんど。

更に、マグロには「赤身」や「トロ」といった部位の違いや、クロマグロやメバチマグロなどの種類の違いがあり、どのように表記していいのか迷いますよね。

そこで本記事では、マグロの英語表記に関して、種類や部位ごとの表現方法や例文について紹介します。

 

マグロの英語表記はどの状態でも「tuna」が一般的

マグロと一口に言っても、生きているものや調理されているものなど、状態が大きく違います。

ところがマグロは、どの状態に置いても「tuna」と表記することが一般的です。

生きた状態のマグロも「tuna」、刺身や寿司として提供されているマグロも「tuna」と表記されます。

英語では生きている状態と調理された状態で表記が変わる動物が存在し、例えば牛なら、生きた状態がcow、食べる状態がbeefとなりますが、マグロは変わらないということを覚えておきましょう。

また複数形で表記する場合も「tuna」のまま変わりません。

これは単複同形という表記であり、魚を表す「fish」も複数形は「fish」となります。

マグロの個数を表記したい場合は「a tuna」、「two tuna」というようにすると伝わりやすいです。

 

種類、部位が変わる場合は「〇〇 tuna」と表記する

 

メバチマグロ

 

キハダマグロ

 

マグロは全て「tuna」と表記しますが、「本マグロ」「メバチマグロ」「大トロ」など、マグロの種類を説明したい場合にはどうしたらいいのか迷いますよね。

この場合は「〇〇 tuna」というように、tunaの前に詳しい表記を足すことで表現します。

例えばクロマグロなら「bluefin tuna」、トロなら「fatty tuna」などです。

  • クロマグロ・・・「bluefin tuna」
  • メバチマグロ・・・「bigeye tuna」
  • キハダマグロ・・・「yellowfin tuna」
  • ビンチョウマグロ・・・「albacore tuna」
  • トロ・・・「fatty tuna」
  • 中トロ・・・「medium fatty tuna」
  • 大トロ・・・「fattiest portion of tuna」

ただし注意してほしいのは、海外の寿司屋で「fatty tuna」「medium fatty tuna」「fattiest portion of tuna」が通じるのか?というと、答えはNoです。

 

海外でも寿司ネタの表記は「maguro」?!

多くの海外の寿司屋では、マグロを「maguro」と表記します。中トロも「chuutoro」、大トロも「ootoro」です。なぜ日本語をそのまま使うのでしょうか?

その理由は、そもそも海外の寿司屋に行ってもシェフは日本人であることがほとんどです。仮に外国人であっても、寿司の日本語名くらい熟知しているはずです。

マグロの寿司屋での表記は「maguro」。では、そもそも名前を知らない人に「maguro」とは何なのか?という説明をする時に「tuna」が使われるのです。

 

「正直なところ、海外の寿司屋に行ってもそもそも中トロも大トロも提供してないよ。高級寿司屋だけかな。」(カナダ人・29歳)

 

 

マグロを使った例文

I would like to have two maguro.
(マグロを2貫ください)

I would like to have two chuutoro.
(中とろを1つください)

I want to eat ootoro.
(私は大トロが食べたい)

I saw a tuna at the aquarium.
(私は水族館でマグロを見ました)

 

「ツナ」と「シーチキン」の違いは何?どちらもマグロじゃないの?

日本ではツナの他にシーチキンという表現もあるので、海外ではどちらを使えばいいの?と迷うこともありますよね。

日本ではどちらもマグロの加工品という印象ですが、海外ではどのような捉え方をされるのでしょうか。

そこで本項では、ツナとシーチキンの違いと、海外で通じるマグロの表現について説明します。

 

シーチキンは、はごろもフーズの登録商標名

シーチキンマヨネーズの缶詰やおにぎりが日本では人気ですが、実はシーチキンという名前ははごろもフーズの登録商標名です。

つまり

  • はごろもフーズから出されている商品=シーチキン
  • それ以外の商品=ツナ

という分類となります。

ちなみに日本でよく使われる「ツナ」という表現の中には、マグロだけでなくカツオも含まれます。

日本の「ツナ・シーチキン」という表現と、海外の「tuna」では意味が異なるので注意しましょう。

 

「シーチキンって直訳すると海の鳥だよね。鳥って言うけどどうみても魚でしょ?!最初聞いた時ビックリしたよ(笑)」(カナダ人・29歳)

 

 

海外でシーチキンは通じないので注意!

シーチキンははごろもフーズが制作した商品で、日本でしか使われていない和製英語のため、海外でシーチキンと言っても伝わりません。

海外でマグロを注文する場合は「Tuna」をメインに、伝わりそうな日本食店であればmaguroやtoroという表現を使うようにしてみてください。

もし海外で「シーチキン缶」が欲しい場合は、「canned tuna」(缶になったツナ)という表現を使うと伝わりやすいです。

ちなみにシーチキンの由来は、アメリカの缶詰会社である「chicken of the sea」から発想を得たと言われています。

ですのでツナ缶が欲しい場合は「chicken of the sea」と言っても伝わる事が多いです。

 

まとめ

今回はマグロの英語表現について説明しました。

マグロは状態や種類に関わらず一般的には「tuna」と表現し、付随して詳しく紹介したい場合は「〇〇 tuna」という形を用います。

単複同形のため、複数欲しい場合はtunasではなく、two tunaと言うようにしましょう。

また寿司屋では「maguro」「toro」という表現を使うのが一般的です。

海外の日本食店で注文する場合は、そちらの表現方法を使ってみてください。

ただしシーチキンは日本のメーカーが作った和製英語のため、海外では伝わらないので注意しましょう。

マグロには色々な表現方法があるので、海外に行った際にはぜひ色々な表現を用いてコミュニケーションをとってみてくださいね。